避難安全検証法が有効でない建物について

避難安全検証法(ルートB)が有効でない建物について

(1) 主要構造部の制限

建築物又は階の避難安全性能は、想定される火災条件の下で、全ての避難者が直通階段又は地上への避難を終了するまで煙やガスにより危険な状態にならないことを確認します。
そのためには、建築物の構造体自体が火災により早期に燃焼し、又は耐力を失うことにより避難施設等がその機能を果たせなくなる等の危険性がないこと、即ち、主要構造部に一定の防・耐火性能を有することが必要条件となります。
従って、避難安全性能の検証を行うことが可能な建築物は、主要構造部が準耐火構造(建築基準法施行令第108条の3に定める技術的基準に適合するものを含む)であるか又は不燃材料であるものに限定されています。

(2) 避難安全検証法の制約

告示で定められた避難安全検証法は簡易なものであり、その適用においては具体的な計算法の前提条件を満たさなければなりません。避難行動に関しては、基本的に自力で避難できることが前提条件となります。従って、

  • 病院
  • 診療所
  • 児童福祉施設

などのように自力避難できない在室者がいる用途の建築物又は階には避難安全検証法を適用することはできません。

(3) 避難安全検証法が適さない建物

共同住宅や戸建住宅、ホテルなどの用途の建築物には避難安全検証は適しません。
主な理由は、

  • そもそも100m2(共同住宅の住戸は200m2)毎に防火区画すれば排煙設備の設置は不要。
  • 住戸や客室の天井高さが低く、告示に示される積載可燃物発熱量が大きいため、ほとんどの場合居室避難計算がクリアできない。
  • 戸建住宅では、階段につながる廊下に面する室の扉を防火設備にすることが意匠的に難しい。

などです。

(4) 消防法により排煙設備が必要な建物

避難安全検証法を活用した建築防災設計を採用することによるメリットの中でも、排煙設備の適用除外はもっともコストダウン効果が高いものとなっています。
しかし排煙設備の設置は消防法でも定められており、設計に避難安全検証法を採用しても消防法による排煙設備は適用除外とはならないことに注意が必要です。

※(2)と(3)については大臣認定(ルートC)を用いて対応できる可能性がありますので、お電話にてご相談ください。
Tel:078-332-4107

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