告示第1441号 第1~4

平成12年5月31日 建設省告示第1441号 第1~第4(居室避難計算)

建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第129条第3項第一号、第二号、第四号及び第五号の規定に基づき、階避難安全検証法に関する算出方法などを次のように定める。

第1 建築基準法施行令(以下「令」という。)第129条第3項第一号イに規定する火災が発生してから在室者が避難を開始するまでに要する時間は、次の式によって算出するものとする。

この式において、tstart 及び Aarea は、それぞれ次の数値を表すものとする。
tstart 火災が発生してから在室者が避難を開始するまでに要する時間(単位 分)
Aarea 当該居室及び当該居室を通らなければ避難することができない建築物の部分(以下「当該居室等」という。)の各部分ごとの床面積(単位 m2)

第2 令第129条第3項第一号ロに規定する在室者が当該居室等の各部分から当該居室の出口の1に達するまでに要する歩行時間は、次の式によって算出するものとする。

この式において、ttravel、ll 及び v は、それぞれ次の数値を表すものとする。
ttravel 在室者が当該居室等の各部分から当該居室の出口の1に達するまでに要する歩行時間(単位 分)
ll 当該居室等の各部分から当該居室の出口の1に至る歩行距離(単位 m)
v 歩行速度(単位 m/分)

2 前項の歩行速度は、建築物又は居室の用途、建築物の部分の種類並びに避難の方向に応じ、それぞれ次の表に掲げる数値を用いるものとする(第3第3項及び第6において同じ。)。

建築物又は居室の用途 建築物の部分の種類 避難の方向 歩行速度(単位m/分)
劇場その他これに類する用途 階段 上り 27
下り 36
客席部分 30
階段及び客席部分以外の部分 60
百貨店、展示場その他これらに類する用途又は共同住宅、ホテルその他これらに類する用途(病院、診療所及び児童福祉施設等を除く。) 階段 上り 27
下り 36
階段以外の建築物の部分 60
学校、事務所その他これらに類する用途 階段 上り 35
下り 47
階段以外の建築物の部分 78

第3 令第129条第3項第一号ハに規定する在室者が当該居室の出口を通過するために要する時間は、次の式によって算出するものとする。

この式において、tqueue、p、Aarea、Neff及び Beff は、それぞれ次の数値を表すものとする。
tqueue 在室者が当該居室の出口を通過するために要する時間(単位 分)
p 在館者密度(単位 人/m2)
Aarea 当該居室等の各部分ごとの床面積(単位 m2)
Neff 有効流動係数(単位 人/分・m)
Beff 有効出口幅(単位 m)

2 前項の有効流動係数は、当該居室の出口に面する部分(以下「避難経路等の部分」という。)及び収容可能人数に応じ、それぞれ次の表に掲げる式によって計算するものとする。ただし、当該居室の出口の幅が60cm未満である場合においては、有効流動係数は、零とする。

避難経路等の部分 避難経路等の部分の収容可能人数 有効流動係数
当該居室の出口が直接地上に通ずる場合    
その他の場合 の場合  
の場合  
この表において、Neff、Aco、an、p、Aload、Bneck、Broom及びBloadは、それぞれ次の数値を表すものとする。
Neff 有効流動係数(単位 人/分・m)
Aco 当該避難経路等の部分の各部分ごとの床面積(単位 m2)
an 避難経路等の部分の区分に応じて次の表に掲げる数値
避難経路等の部分 必要滞留面積(単位 m2/人)
階段の附室又はバルコニー 0.2
階段室 0.25
廊下その他の通路 0.3
p 在館者密度(単位 人/m2)
Aload 避難経路等の部分を通らなければ避難することができない建築物の部分ごとの床面積(単位 m2)
Bneck 当該居室の出口の幅又は避難経路等の部分の出口(直通階段又は地上に通ずるものに限る。)の幅のうちどちらか小さい方のもの(単位 m)
Broom 当該居室の出口の幅(単位 m)
Bload 避難経路等の部分を通らなければ避難することができない建築物の部分の当該避難経路等の部分に面する出口幅の合計(単位 m)

3 第1項の有効出口幅は、当該居室の出口の幅とする。ただし、当該出口の幅が、当該居室の出口の幅のうち最大のものである場合は、その1を在室者が当該居室の出口の1に至る時間に応じ、それぞれ次の表に掲げる式によって計算した数値とする。

の場合  
の場合  
この表において、treach、αf、αm、Beff及びBroomは、それぞれ次の数値を表すものとする。
treach 次の式によって計算した在室者が当該居室の出口の1に至る時間(単位 分)
この式において、treach、Aarea、ll及びv は、それぞれ次の数値を表すものとする。
treach 在室者が当該居室の出口の1に至る時間(単位 分)
Aarea 当該居室等の各部分ごとの床面積(単位 m2)
ll 当該居室等の各部分から当該居室の出口の1に至る歩行距離(単位 m)
v 歩行速度(単位 m/分)
αf 当該居室の積載可燃物の1m2当たりの発熱量に応じ、それぞれ次の表に掲げる式によって計算した数値
の場合  
の場合  
この表において、qlは当該居室の積載可燃物の1m2当たりの発熱量(単位 MJ/m2)を表すものとする。
αm 当該居室の壁(床面からの高さが1.2m以下の部分を除く。)及び天井(天井がない場合にあっては屋根)の室内に面する部分(廻り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げの種類に応じて次の表に掲げる数値
不燃材料でした仕上げ 0.0035
令第129条第1項第二号に掲げる仕上げ 0.014
令第129条第1項第一号に掲げる仕上げ 0.056
木材その他これに類する材料でした仕上げ 0.35
Beff 有効出口幅(単位 m)
Broom 当該居室の出口の幅(単位 m)

4 第1項の在館者密度は、建築物の部分又は居室の用途に応じ、それぞれ次の表に掲げる数値を用いるものとする(第2項並びに第7第1項及び第2項において同じ)

居室の種類 在館者密度(単位 人/m2)
住宅の居室 0.06
住宅以外の建築物における寝室 固定ベッドの場合 ベッド数を床面積で除した数値
その他の場合 0.16
事務室、会議室その他これらに類するもの 0.125
教室 0.7
百貨店又は物品販売業を営む店舗 売場の部分 0.5
売場に附属する通路の部分 0.25
飲食室 0.7
劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場その他これらに類する用途に供する室 固定席の場合 座席数を床面積で除した数値
その他の場合 1.5
展示室その他これに類するもの 0.5

5 第3項の積載可燃物の1m2当たりの発熱量は、当該室の種類に応じ、それぞれ次の表に掲げる数値を用いるものとする。

室の種類 発熱量(単位 MJ/m2)
住宅の居室 720
住宅以外の建築物における寝室 240
事務室その他これに類するもの 560
会議室その他これに類するもの 160
教室 400
体育館のアリーナその他これに類するもの 80
博物館又は美術館の展示室その他これらに類するもの 240
百貨店又は物品販売業を営む店舗その他これらに類するもの 家具又は書籍の売場その他これらに類するもの 960
その他の部分 480
飲食店その他の飲食室 簡易な食堂 240
その他の飲食室 480
劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会室その他これらに類する用途に供する室 客席部分 固定席の場合 400
その他の場合 480
舞台部分 240
自動車車庫又は自動車修理工場 車室その他これに類する部分 240
車路その他これに類する部分 32
廊下、階段その他の通路 32
玄関ホール、ロビーその他これらに類するもの 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂若しくは集会場その他これらに類する用途又は百貨店若しくは物品販売業を営む店舗その他これらに類する用途に供する建築物におけるもの 160
その他のもの 80
昇降機その他の建築設備の機械室 160
屋上広場又はバルコニー 80
倉庫その他の物品の保管の用に供する室 2,000

第4 令第129条第3項第二号に規定する当該居室において発生した火災により生じた煙又はガスが避難上支障のある高さまで降下するために要する時間は、次の式によって計算するものとする。

この式において、ts、Aroom、Hroom、Vs及びVeは、それぞれ次の数値を表すものとする。
ts 当該居室において発生した火災により生じた煙又はガスが避難上支障のある高さまで降下するために要する時間(単位 分)
Aroom 当該居室の床面積(単位 m2)
Hroom 当該居室の床面の最も高い位置(以下「基準点」という。)からの平均天井高さ(単位 m)
Vs 煙等発生量(単位 m3/分)
Ve 有効排煙量(単位 m3/分)

2 前項の煙等発生量は、次の式によって計算するものとする。

この式において、Vs、αf、αm、Aroom、Hlow及びHroomはそれぞれ次の数値を表すものとする。
Vs 煙等発生量(単位 m3/分)
αf 第3第3項の表に規定するαfの数値
αm 第3第3項の表に規定するαmの数値
Aroom 当該居室の床面積(単位 m2)
Hlow 当該居室の床面の最も低い位置からの平均天井高さ(単位 m)
Hroom 当該居室の基準点からの平均天井高さ(単位 m)

3 第1項の有効排煙量は、次の各号に掲げる当該居室の区画の区分に応じ、それぞれ当該各号に定めるものとする。

一 当該居室の内部が、天井面から30cm以上下方に突出した垂れ壁その他これと同等以上に煙の流動を妨げる効力のあるもので不燃材料で造り、又は覆われたもの(以下「防煙垂れ壁という」。)によって床面積1,500m2以内ごとに区画されたもの(防煙垂れ壁等の下端の床面からの高さが1.8m以上の場合に限る。)次の式によって計算した数値

この式において、Ve、A*及びEはそれぞれ次の数値を表すものとする。
Ve 有効排煙量(単位 m3/分)
A* 防煙垂れ壁で区画された部分(以下「防煙区画」という。)の壁又は天井に設けられた開口部の床面からの高さが1.8以上の部分(以下「有効開口部」という。)の上端の位置に応じ、それぞれ次の表に掲げる式によって計算した排煙効果係数(有効開口部がない場合においては、零とする。)
有効開口部の上端の位置 排煙効果係数
の場合  
の場合  
この表において、Hst、Hw、A*、Htop、Asc及びAroomはそれぞれ次の数値を表すものとする。
Hst 当該防煙区画に設けられた有効開口部の上端の当該居室の基準点からの平均高さ(単位 m)
Hw 当該防煙区画における垂れ壁の下端の当該居室の基準点からの高さの最大のもの(単位 m)
A* 排煙効果係数
Htop 当該防煙区画内の基準点からの天井高さのうち最大のもの(単位 m)
Asc 当該防煙区画の面積(単位 m2)
Aroom 当該居室の床面積(単位 m2)
E 当該防煙区画に設けられた排煙設備に応じ、それぞれ次に掲げる表の式によって計算した数値(単位 m2/分)
排煙設備 排煙量
有効開口部(直接外気に接するものに限る。)を排煙口とした場 合に、当該防煙区画に設けられた排煙設備が令第126条の3号第1項第二号、第四号から第六号まで及び第十号から第十二号までの規定並びに同項第三号中排 煙口の壁における位置に関する規定以外の規定(以下「自然排煙関係規定」という。)に適合し、かつ、当該居室の壁の床面からの高さが1.8m以下の部分に 排煙口の開放に連動して自動的に開放され又は常時開放状態にある給気口が設けられたもの(当該居室の当該排煙設備以外の排煙設備が令第126条の3第1項 第二号、第四号から第七号まで及び第九号(空気を排出する能力に関する規定以外の規定に限る。)から第十二号までの規定並びに同項第三号中排煙口の壁にお ける位置に関する規定以外の規定(以下「機械排煙関係規定」という。)に適合する場合を除く。)  
有効開口部(風道に直結され、排煙機が設けられたものに限 る。)を排煙口とした場合に、当該防煙区画に設けられた排煙設備が機械排煙関係規定に適合し、かつ、当該居室の壁の床面からの高さが1.8m以下の部分に 排煙口の開放に連動して自動的に開放され又は常時開放状態にある給気口が設けられたもの(当該居室の当該排煙設備以外の排煙設備が自然排煙関係規定に適合 する場合を除く。)  
有効開口部を排煙口とした場合に、当該防煙区画に設けられた排 煙設備が平成12年建設省告示第1437号第一号イ、ロ(1)及び(3)、ハ(1)、(2)及び(3)(i)並びにニ又は第二号イ、ロ(1)、(3)及び (5)、ハ(1)(i)、(ii)(イ)及び(2)ならびにニの規定に適合するもの  
有効開口部を設けないもの  
この表において、As、hs、Aa、Hc、E、w及びsは、それぞれ次の数値を表すものとする。
As 当該防煙区画に設けられた各有効開口部(自然排煙関係規定に適合する排煙設備にあっては、当該有効開口部の開放に伴い開放される当該防煙区画内にある有効開口部のうち当該有効開口部からの距離が30m以内のものに限る。)の開口面積(単位 m2)
hs 当該防煙区画に設けられた各有効開口部の上端と下端の垂直距離(単位 m)
Aa 当該居室に設けられた各給気口(自然排煙関係規定に適合する排煙設備にあっては、当該有効開口部の開放に伴い開放される当該居室内にある給気口に限る。)の開口面積(単位 m2)
Hc 当該防煙区画に設けられた有効開口部の中心の基準点からの平均高さ(単位 m)
E 排煙量(単位 m3/分)
w 当該防煙区画に設けられた各有効開口部(機械排煙関係規定に適合す る排煙設備にあっては、当該有効開口部の開放に伴って開放される当該防煙区画内にある有効開口部のうち、当該有効開口部からの距離が30m以内のものに限 る。)の排煙機により空気を排出することができる能力 (単位 m3/分)
s 当該防煙区画に係る送風機により当該防煙区画の有効開口部から空気を排
出することができる能力(単位 m3/分)

ニ 前号に掲げる居室以外の室で床面積が1,500m2以下のもの 次の式によって計算した数値

この式において、Ve、 Hst、Htop及びE は、それぞれ次の数値を表すものとする。
Ve 有効排煙量(単位 m3/分)
Hst 当該居室に設けられた各有効開口部の上端の基準点からの平均高さ(単位 m2)
Htop 当該居室の基準点からの天井高さのうち最大のもの(単位 m)
E 当該居室に設けられた排煙設備に応じ、それぞれ次の表に掲げる式によって計算した数値(単位 m3/分)
排煙設備 排煙量
有効開口部(直接外気に接するものに限る。)を排煙口とした場合に、当該室に設けられた排煙設備が自然排煙関係規定に適合し、かつ、当該居室の壁の床面からの高さが1.8m以下の部分に排煙口の開放に連動して自動的に開放され又は常時開放状態にある給気口が設けられたもの  
有効開口部(風道に直結され、排煙機が設けられたものに限 る。)を排煙口とした場合に、当該室に設けられた排煙設備が機械排煙関係規定に適合し、かつ、当該居室の壁の床面からの高さが1.8m以下の部分に排煙口 の開放に連動して自動的に開放され又は常時開放状態にある給気口が設けられたもの  
有効開口部を排煙口とした場合に、当該室に設けられた排煙設備 が平成12年建設省告示第1437号第一号イ、ロ(1)及び(3)、ハ(1)、(2)及び(3)(i)並びにニ又は第二号イ、ロ(1)、(3)及び (5)、ハ(1)(i)、(ii)(イ)及び(2)ならびにニの規定に適合するもの  
有効開口部を設けないもの  
この表において、As、hs、Aa、Hc、Hlim、E、w及びsは、それぞれ次の数値を表すものとする。
As 当該居室に設けられた有効開口部(自然排煙関係規定に適合する排煙設備にあっては、当該有効開口部の開放に伴い開放される当該居室内にある有効開口部のうち当該有効開口部からの距離が30メートル以内のものに限る。)の開口面積(単位 m2)
hs 当該居室に設けられた各有効開口部の上端と下端の垂直距離(単位 m)
Aa 当該居室に設けられた各給気口(自然排煙関係規定に適合する排煙設備にあっては、当該有効開口部の開放に伴い開放される当該居室内にある給気口に限る。)の開口面積(単位 m2)
Hc 当該居室に設けられた有効開口部の中心の基準点からの平均高さ(単位 m)
E 排煙量(単位 m3/分)
w 当該居室に設けられた各有効開口部(機械排煙関係規定に適合する排煙設備にあっては、当該有効開口部の開放に伴って開放される当該居室内にある有効開口部のうち、当該有効開口部からの距離が30m以内のものに限る。)の排煙機により空気を排出することができる能力(単位 m3/分)
s 当該居室に係る送風機により当該居室の有効開口部から空気を排出することができる能力(単位 m3/分)

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